October 04, 2008

Butterfly : Grimm Love Story (2006) − グリム・ラブ

grimmlove□監督:マーティン・ウェイツ

□出演:トマス・クレッチマン、ケリー・ラッセル

□日本公開日: 未定 (恐らく劇場公開はないでしょう)
2008年10月3日現在 RealGuide(リアル・ガイド)で無料視聴できます。(要RealPlayer)
□Box Office Mojo 情報はありません。

□オリジナルキャッチコピー: 1. Inspired By the True Story That Shocked A Nation.(易訳:(ドイツ)国民に衝撃を与えた実話(を映画化)) 2. Hungering for affection (易訳:愛への飢餓)

2001年だったか・・・実際にドイツのローテンブルグという街で起きた食人事件を題材にした映画なのだが、この映画は公開当初(2006年)犯人からの苦情があり公開中止となったらしい。タイトルは Butterfuly: A Grimm Love Story ですが、当初は Rohtenburg だったようです。 事件のあらましは、一人の男性がインターネットでSlaughter and eat(屠殺し食べる)されたい男性を募集し、それに応募してきた一人の男性と合意の上でこのslaughter and eatを実行したのである。その後彼がさらにインターネットで募集をしたことで、逮捕されたというものです。 この事件については Wikipedia にも載っているので、興味のある方は読んでみてください。 映画は実名ではなく、またその加害者を主人公にしてはおらず、犯罪心理学を学ぶ女子大学生がこの事件を題材にした論文を書くための調査をするうちにこの二人がどうして出会ったのかが明かされてゆく。二人の男性はそれぞれに辛い子供時代を経て成長とともに心の闇をも膨らませ、ついには運命的な出会いを果たしてしまうのだ。

keri russel 主人公の女子学生はこの調査が進むにつれこの二人の悲しい運命に共感し始め、遂には現存するその現場を撮影したビデオ(犯人はこのビデオによって合意の上であったことが立証され殺人罪を免れた)を探し当て見るに至る。 犯罪を美化してはいけないとは思うのだが、心の闇に覆われた孤独から抜け出すことが出来ないまま生きていた二人の男性がそれぞれの欲求(人を殺して食べたいという欲求と屠殺され食べられたいという欲求)の高まりにより引き付け合い、まるで各々が自分の身体の半分を見つけたかのように一つになった瞬間がその行為で、まるで誰も汚すことの出来ない魂の交わりのようだ。この二人の出会いは運命だったとしか思えない。


grimmlove-2.jpggrimmlove-1.jpgこの映画では加害者と被害者のどちらに傾倒することなく描かれているが、どちらかと言えば、被害者男性の心の闇のほうが深刻?・・・・あわわ・・・どっちがなんて言えないけれど・・・悲しいというか。つまり自分を罰したいという要求とも思える。彼は自分が幼い頃に自殺してしまった母親に対しての罪の意識を持ち続けていたのだから。

grimmlove-3.jpg映像のセンスの良さを感じさせながらも大げさな場面も無ければ必要以上にドラマティックな演出があるわけでもない。主人公の調査の過程に沿って過去と現在を行き来し、2人の男達のそれぞれの妄想シーンなど折込んではいるものの、あくまで淡々としたストーリーの運びに、知らず知らずこの彼女へ感情移入してしまい、最後はこの二人のあまりに悲惨な運命に動揺し震えと涙が止まらず、見終わってしばらくは放心状態でした。そう感じてしまうのは、やっぱわたし自身も心の闇を抱えているからなんだろうか・・・。あぁ、怖い。。。飼い猫の耳をかじってみよう。chub1 問題のシーンについては、かなり克明にディテールを表現しているため、そのものずばりの映像は無いとしても、精神的に弱い人にはお勧めできるものではないです。 日本では未公開のはずだが、せめてDVDが出るかと思いきや、ネットでもの凄い制限された公開か・・・。 どちらにしても、見る価値ありの一本。

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