August 29, 2007
Rise : Blood Hunter (2007) - ブラッド
□邦題:ブラッド
□監督:セバスチャン・グティエス
□出演:ルーシー・リュー、 マイケル・チクリス
□日本公開日:2007年8月11日〜
□Rise Box Office Mojo
日本では現在シアターN渋谷で公開中だが、9月の第1週くらいで終了予定。確かに最近では珍しい地味な吸血鬼映画だが、なかなか味わいのある作品でした。不覚にもめがねを忘れてしまい・・・。ショック・・・。
【ストーリー】
オープニングはネタばれな内容(後半に繋がる)なので、書きません。かなり掴みのいい出だしですよぉ〜。
明るく前向きな性格のサディは若者向けの新聞社で記者として働いている。若い彼女の今どきなセンスが認められ、彼女の記事が一面を飾り、記者としてもこれからといったところか。一度取材した、少女の件で同僚が新たな情報を突き止めたと言う。少女がその晩、不可解な“Feeding Party(餌やりパーティ)”なるものに招待されているらしいというものだった。サディは、その日は妹の卒業記念祝いをするため家族と過ごす約束をしており、熱心な同僚の仕事への誘いを断ってしまう。

その晩、少女は女友達と車でパーティ会場と言われていた家の前まで来ている。友人は刺激的なパーティに行きたくてしょうがないが、少女はわけのわからないパーティには行きたくないと車の中で揉めている。結局、彼女は車の中で待つと言い張り、友人が一人で15分だけパーティ会場へ行くことに。一人でドアの呼び鈴を鳴らすし、迎えた男に誘導され地下にあるパーティ会場へ降りてゆく。一方15分と言いながら、いっこうに戻ってこない友人を心配した少女は、仕方なく車を降り、呼び鈴を鳴らすが、ドアは開くものの誰もいない。音楽の聞こえる地下へと薄暗い階段を降り、行き当たった薄汚い透明のビニールのカーテンの向こうにうごめく人影を見つけ、カーテンを開けてみると、そこでは血まみれのベッドの上で2人の男女が悲鳴を上げる少女の体の上にのしかかり、血飛沫を撒き散らしながら少女の体にかぶりついているではないか。襲われている少女はさっきまで一緒にいた友人だったのだ。恐ろしさに悲鳴を上げ、逃げる少女。追われて納戸のようなところに逃げ込み、携帯電話で父親に電話をするが、応えるのは留守電。隙間から見る、血まみれの男とその仲間は一瞬姿を消すが・・・

現場を捜査する警官たちの姿がある。そこには2人の少女の血まみれの死体。しかももぎ取られた手足がばらばらに散らばっている。そこには少女の父親の姿もあった。彼は刑事だったのだ。
新聞社にいつものように出社したサディは、事件の新聞記事を見せられ自分の取材した少女が死んだことを知る。ショックで、急いで現場に向かうが、警察の捜査も終了しており、パーティ会場だったその家も廃墟のようになっている。一人家の中を探るサディは凄惨な現場の跡を見て、恐ろしくなり逃げ出したその足で、少女の情報を突き止めた同僚のアパートへ行くが、彼の部屋は荒らされ姿もない。突然現れた正体のわからない男に襲われ、サディは気がつくと立派な屋敷の中で捕らわれの身となっていた。彼女はそこで、自分の記事を読んで気に入ったという若いビショップという男に会う。彼が差し出した黒いビニール袋には荒らされた自宅から姿を消していた同僚の首が・・・。ビショップは彼女が同僚から自分達についてどんな情報を聞いているかを執拗に尋問するが、サディは何も知らないと話す。(実際、彼女は何も知らない。) ビショップとその仲間たちにベッドルームに連れてゆかれるサディはベッドの上に追いつめられる。ビショップとその仲間と思われる妖艶な女イブ。「どっちから楽しもう」というビショップに「殺してから、レイプすれば?」とイブが答える。サディはそこでいったい何をされるのか?それはサディが想像する“死”以上に恐ろしいことだった。
「ブレイド」や「アンダーワールド」のような派手さはないが、血はいっぱい出てきますし、残酷性もかなり高いです。完全巻き込まれ型の地味な作品だが、わたしはこのちょっと地味な感じが好みです。主人公のサディはごく普通のハッピーな性格の女性で、惨殺され、吸血鬼として目覚めてしまうのです。だからと言って、スーパーヒーロー的な力を得るという程のことではなく、復讐し呪われた自分自身をも終わらせるために、血への渇望に苦しみながら、それを復讐の力へと変えてゆきます。そこには手助けをする人物(師匠とでも言うのか)が現れます。あまり存在感がないので、この映画の失敗と言ったら、もしかして彼の存在か?と思うのですが、時間を短縮し作品のテンポを上げるためには彼の存在は不可欠なんですね。彼女は一度は自殺を試みますが、その後けだるいながらも、彼女の持ち前の楽天的な感性が見え隠れするところが、彼女のキャラクターになんとも言えない魅力を感じさせてくれます。最初は、なんでまたルーシー・リューなんだ?と思っていましたが、これがまた意外にはまってしまいました。吸血鬼と言えば、元々は東欧系の人種ですが、その昔「ブラキュラ」という黒人が演じる吸血鬼映画というのがありました。ウェズリー・スナイプスが最初の黒人吸血鬼じゃないのよ。ハリウッドもアジア映画ブームですから、アジア系の吸血鬼ってことになったんすかね?
ハリウッドで昔から一番活躍している日本人俳優マコが中国系のポーという名の使用人の役で出てます。2006年7月に亡くなった彼の最後のアクションを本作で見ることになるとは・・・。頑張ってアクションしているなぁ・・・と思いながら見てました。そしてそして!!!それと一緒に語るには、罰当たりな気がしますが・・・それでも・・・は〜ぁ〜いぃ〜!わたし、これがあるから見に行きました!!!後半で出てくるリプリーというバーのバーテンダーを、マリリン・マンソンが演じています。にぃさん。そりゃいいけど、早く自分の映画製作を進めてちょうだいよ。素顔のマンソンはほ〜んとに、やさ男風。だから憎めないのよね。最近ちょっと太りすぎだし・・・・(写真は2004年米公開 The Heart Is Deceitful Above All Things にご出演した時のマンソン。)こんな感じの地味ではあるが、味わい深い?吸血鬼映画と言えば、1995年公開の「アディクション」。リリ・テイラー主演でこちらも完全巻き込まれ型。卒論に悩む哲学専攻の大学生がアナベラ・シオラ演じる吸血鬼に襲われ吸血鬼となり、ちょっとだけ出演のクリストファー・ウォーケンの吸血鬼哲学を教え込まれ、遂には最高の哲学論文を書き上げます。かなり哲学的な難解性のある作品ではありますが、異色作としては超お勧めの一本です。
あとね、・・・サディが自殺するシーンでバックにかかる葬儀行進曲みたいな曲・・・コーラスが「あ〜え〜い〜お〜う〜」って聞こえるんだけど、空耳?空耳よね・・・。
最近ホラー映画界では、“逆さ吊るし系”流行りですかね・・・。



