August 02, 2008

Diary Of The Dead (2007) − ダイアリー・オブ・ザ・デッド

Diary of the dead poster□気になる新作映画 その33

□邦題:ダイアリー・オブ・ザ・デッド

□監督:ジョージ・A・ロメロ

□出演:ミッシェル・モーガン、ジョシュア・クローズ

□オリジナル・キャッチコピー:1. Shoot the dead(易訳:ゾンビを撃てShootは銃で撃つという意味と、カメラで撮影するという意味があります。)2. Where will you be when the end begins?  (易訳:世界が終わろうとしている時、、あなたはどこにいたいのか?)

Diary Of The Dead Box Office MOJO

□日本公開日:2008年11月15日 TOHOシネマズ他

2007年9月のトロントフィルムフェスティバルをかわぎりにあちこちのフィルムフェスティバルで公開されてきた本作、既にアメリカではDVDも発売されています。トロントでは出展作品の中でも観客の期待を最も集めたといわれています。ロメロ監督頑張ってます!!

ピッツバーグ大学で映画制作のプロジェクトに関わるメンバーがこの作品の主人公たちだ。物語はほぼ全編この作品本来の主人公となるジェイソン・クリードのガールフレンド、デボラのナレーションにより語られる。

「ジェィソンが最初にダウンロードしたのがこの映像…」デボラのナレーション。アパートの前の人だかり。救急車や警官たち、報道番組のクルーが写し出される。カメラマンは現場の女性レポーターに焦点を合わせながら、彼女の背後にストレッチャーの上に横たわる2体の遺体を映している。「移民家族の父親がわが子と妻を射殺し自らも自殺するいう惨劇の現場に来ています。」とレポートを開始するとカメラマンが「おい!なんだあれは!?」と騒ぎ出す。「信じられない!女は動いてる!生きてるぞ!」と救急隊が救急車に乗せようとしている死体が動いているのだ。もう一方の遺体も被せられた布の中でビクンと動く。遂には起き出した女は救急スタッフの首にかぶりつき、カメラに向かってよろよろと歩いて来る。

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警官が発砲。2体の遺体に次々とあたりるが動きは止らず、頭を打ち抜かれ一人は倒れる。もう一人が女性レポーターに襲いかかり、倒れる彼女を抱き留めるカメラマンの姿。レポーターは顔を食いちぎられカメラマンは地面に座り込み彼女をだき抱えて「いったい何が起こってるんだ!」と叫んでいる。デボラのナレーションとともに混乱した街が写し出される。「その後情報は錯綜し、ほとんど役に立たないものばかり。これはテレビ局の映像」街を脱出しようとする車が渋滞し、無法地帯と化し人々が盗みに走り回る。防具を来た警官に取り押さえられる人々、転がる死体、「これから見てもらうのは私たちが作った映画です。チャンネル10のカメラマンがそうしたように、私たちも映像をアップロードして、あなたにみて欲しいの。真実を伝えるために。実際にはジェイソンが望んだこと。わたしは音楽を担当したわ。あなたを怖がらせることが出来るといいけど。なぜってわたしたちのような過ちを犯して欲しくないから。じゃあ、始めるわ。ジェイソンCREED作、'デス・オブ・デス'」

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10月24日午後11時

暗い林の中で映画の撮影をする若者達。白いドレスの美女が何かに追われて逃げる姿。転んだ背後にはミイラ男。ついに追いつかれて悲鳴をあげる。「カット!何度言えば分る!?死者はそんなに早く動けないもんだ!」カメラを回すのはジェイソン・クリードで彼の本来の望みはドキュメンタリーを撮ることだった。

しかし、撮っているのは大学の仲間達と制作するホラー映画。皆が愚痴り出し撮影を続けられずにいると、テントから仲間の一人が皆を呼ぶ声がする。「みんな!来てくれ!妙なニュースが流れてるんだ!」ラジオに耳を傾けると、町中で死体が甦っているという。俄に信じがたいが、仲間のリドリー(ミイラ男役)は自宅の豪邸に帰るといい、皆を誘うが一人を除いて誰もついて行かない。リドリーは車で去って行く。メンバーたちはロケ車に乗って、デボラ(冒頭からのナレーションの女性)をピックアップするために大学の寮へ行く。ジェイソンはずっとカメラを回し続けている。寮の中はニュースが流れてからまだ25分ばかりだというのに、人影はない。物音がする部屋へ行くと、テレビを盗み出そうとしている男と出くわす。男は悪びれる様子もなくテレビを持って逃げる。一人パソコンでニュース映像を見て、連絡のつかない家族を心配するデボラを拾いロケ車でそれぞれのメンバーを実家に送り届けるのだ。運転するのはタイムキーパーのメアリーで、カメラを回し続けるジェイソンに苛立つ。ジェイソンは一人一人にカメラを向け、自己紹介するよう要求する。誰もが苛立っているが、全てを記録したいと言うジェイソンに応える。暫くすると猛スピードの車とすれ違う。すぐに道路の先に横転し炎上した車が見えて来る。距離をおいて車を停め様子を伺っていると、保安官と思われる男がよろよろと彼らの車に近付いて来る。ところが近付いて来る彼は丸焦げに見え、焼けただれた姿で車に迫って来る。

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とにかく車を出し、男をはね飛ばしてその場を切り抜ける。動転しながらも走り続ける車。またしばらく走ると前方の道をふさぐように人が車に向かって歩いていくる。恐ろしさの余り、メアリーはスピードを上げ、立て続けに3人をひき殺して走り続けるのだった。車を止め、動揺を抑えようとするメアリー。メンバーの一人が、「俺達は生きた人間を3人もひき殺した」と嘆きだす。他のメンバーはメアリーをなだめようと「奴らは人間なんかじゃなかった」と言うが、メアリーは突然車を降りて一人皆から離れたところに座り込む。全員が車を折り、しばらくメアリーを一人にしていると、銃声と共にメアリーが仰向けに倒れる。密かに持ち出した銃で自殺したのだ。駆け寄り、デボラがメアリーの息を確認する。まだ生きている彼女をなんとか助けようと皆は近くの病院へ行くことに。しかし彼らはそこで、自分達の置かれている状況を確認することになるのだった。

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68歳のジョージ・A・ロメロ監督の最新作でデッドシリーズ第5弾です。それぞれの作品でただただゾンビを登場させるだけじゃなく、社会性を盛り込んだ彼のゾンビシリーズ。今回は古くは「ブレアウィッチプロジェクト」や新しくはJJエイブラムの「クローバーフィールド HAKAISHA」のなんていうんだ、POV手法ってのか?とにかく、映画の主人公にカメラを持たせ、そこに写された映像を繋いで行くというドキュメンタリー的な手法で撮られています。たった4週間で撮り上げた映像にCGを加えたという本作。演じる俳優達も映画界では無名の若い俳優達です。

さて、これが面白いのか?わたしはかなり楽しめましたよ。映画の中で、本来の主人公であるジェイソン・クリードがミイラ男の映画を撮影中に「死者は早く動いちゃいいけない!」って言ってます。そして、本作の後半で最初に別れた仲間の一人リドリーの豪邸で、リドリーがゾンビ化し、それに負われるエイミー(ミイラ男に追われる役だった)をジェイソンは助けようともしないんですが、結局自力で逃げ切った彼女に「言った通りだったろ」と嫌味をいいます。「バタリアン」あたりからゾンビってちょっと動きが早くなりましたよね・・・。昨今はゾンビではないけど、ゾンビまがいの怪物たちが全力で走ってきたりして、、、ロメロ的にはありゃゾンビじゃないよ・・と言いたいんでしょうね。リアリティを追求したら、あんなのろい動きの怪物にどんどん人間が襲われてゆくっていうのがありえないんでしょうけど、そこが面白いんだよね。本作では、あちこちにちりばめられたユーモアも楽しめます。途中出てくるアーミッシュのじぃさんのキャラは最高だったなぁ。死んで欲しくなかったぁ!!

と、話を元に戻しますが、俳優達の演技が正直この作品のネックになっている気がします。冒頭からそれは感じますね・・・。それぞれのシーンに迫力を感じられないのは、どうもこの若い演技力が原因な気がします。ホラー映画には俳優の演技力は絶対だとわたしは思っています。

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パソコンがあればどこでもアップロードでき、世界中で見ることが出来る情報の利便性とそれによってもたらされる混乱がこの映画のテーマかもしれません。どの情報を信じるかはそれを見る人に委ねられているわけです。本作でも、主人公達は常にパソコンで映像をダウンロードして見ます。そしてジェイソンも彼の撮った映像をマイスペースにアップし、ほんの数分間で何万件とうアクセスを得ることで、彼の使命感はさらに強くなってゆきます。

最終的に彼らがダウンロードする映像の数々から見えてくるものはいったいなんなのか?ジェイソンは逃げるべき時に逃げようともせず、「誰がいったいこんな世界で生き延びたいと思う?」と言います。それはゾンビによって崩壊する世界という意味ではないのがこの映画のエンディングです。

後は好みの問題かもしれません。このPOV手法が良かったのか?わたしは普通に撮ってくれた方が断然よかったと思います。

このブログでロメロ監督の「マーティン」を読む。


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