September 22, 2008

リベリオン −反逆者− − Equilibrium (2002)

Equilibrium Poster■忘れられない映画 その46

□邦題:リベリオン −反逆者−
□監督:カート・ウィマー
□出演:クリスチャン・ベール、エミリー・ワトソン、ショーン・ビーン

マトリックス以来、なんでもありな感じになってきますが、これもその一本。「ウォンテッド」と比べたら足元にも及ばないのかも?でもかっこいいものはかっこいい。





近未来(とは言え)21世紀初頭頃、第三次大戦後、国家を牛耳るリーダーであるファーザーは第四次大戦に備え、強い国民を作り上げるために、人々の感情を禁ずる。そのために本や音楽・芸術などの感情に触れるような物を禁じ、それらは即刻処分されるのだ。人々はプロジウムと言う薬によって感情をコントロールすることを義務づけられ、違反者は捕らえられ教育を受けるのだ。その教育とは、焼却される(火刑)ことだった。

Equilibrium 1







国民を制御するのために、鍛え上げられた警備隊があり、その頂点にクラリック(特殊な戦闘技術を持った警備員とでも言うのか・・・・)が位置する。その中でもファーストクラスのクラリックはガンカタ(武術の技を取り入れた銃の技法)をマスターし最強とされている。
Equilibrium 2













ファーストクラスのクラリックの一人ジョン・プレストン(クリスチャン・ベール)はその中でも頂点に立つほどのクラリックとして、国家のため反抗勢力であるテロリストの根絶のため日夜働いていた。彼には2人の子供がいるが、妻ビビアナは感情違反者として捕らえられ、彼の目の前で火刑に処されていた。ある日、彼の友でもあり同僚のクラリック、パートリッジ(ショーン・ビーン)と共に、ネーダー地区にあるテロリストのアジトに乗り込み、プレストンは一人隠れ家である部屋に飛び込むとテロリスト達をほぼ一瞬で全員撃ち殺す。いつものようにテロリスト達が隠し持っている本、絵画、レコードなどを回収し処分するのだ。帰りの車の中で、パートリッジのコートのポケットに古い詩集を見つけるが、パートリッジは「回収し忘れたらしい。後で俺が届けておく。」と言う。その後、パートリッジの行動に不信を抱いたプレストンは詩集が届けられているかを確認。パートリッジからの届出はなく、遂にプレストンは親友であるパートリッジが裏切り者であることを知る。抵抗せず、冷静に感情を持つことの意味を語るパートリッジが銃を構える前にプレストンは彼を撃ち殺す。

Equilibrium 3












ある朝、自宅の洗面所で顔を洗うプレストン。すぐにプロジウムを注射出来るように、洗面台の脇にガラス製のアンプルを置いておくが、誤ってタオルで払い落としてしまう。そのアンプルは最後のアンプルだったために、その日は出勤前にセンターに取りに行かなければならない。センターでプロジウムを配給され、出てきたプレストンを車で迎えたのはパートリッジ亡き後を引き継いだ新たなパートナーで黒人のブラントだった。

再び違反者が見つかり、家の手入れをすることに。家主はメアリー(エミリー・ワトソン)という女性で、彼女の家には多くの美術品などの違反品が隠されていた。その日プレストンはまだプロジウムを打っておらず、自分の感情にゆらぎを感じながらも、平静を装い普段どおりに彼女を捕らえる。

Equilibrium 4















その夜、眠れないプレストンは窓を打つ雨の音に今まで経験したことのない感覚をもつ。部屋の窓には紙で出来たシールドが貼られ、外が見えないようになっている。どうしても、外を見たいという感情に襲われ、そのシールドを剥ぎ取ると、外は夜明けの太陽の光で、黄金に輝いていた。プレストンはその美しさに息を呑む。

今をときめくクリスチャン・ベール。「ダークナイト」でも彼はまじにかっこよかった。。。また惚れちまったで。この映画でも彼の演じたジョン・プレストンは多くのファンを作ったようです。この映画のファンサイトは今も存続していますし、おまけにプレストンのサイトもあります。画像拝借しましたぁ(^^;v。
※ファンサイトはこちら↓(全て英語ですが、本作のファンにはたまらない作りです。)
Equilibrium Fansite




こういう全体主義国家的な管理社会を描いた話で、誰もが想像するのは(学校でも多分習いましたよね?)ジョージ・オーウェルの小説「1984年」でしょう。とは言え、わたしも正直内容を良くは覚えていません。しかし、あの小説、そして確かジョン・ハート主演で映画化もされていますが、あの管理体制の雰囲気というか匂いっていうのはどれにも共通するものがあります。「未来世紀ブラジル」とかもね。この映画もやはり、そこからは脱していません。読書や音楽鑑賞、絵画鑑賞などを禁じられるだけでなく、感情までも禁じられるというのが、映画的にかなり難しいですね。クリスチャン・ベールも演技に難儀したことでしょう。だって、感情が無いけれど、それなりに皆結婚し子供をつくり生活をしているのです。(普段の会話見てみたいよね。)目を凝らしてしまったのは、プレストンの家にいきなり警備隊が乱入し、妻であるビビアナを逮捕するところです。ビビアナはプロジウムを打っていないわけで、生活の中では感情の無い振りをしていますが、その時ばかりはそうは行きません。捕らえられる瞬間、愛する夫(これが子供じゃないのがまた不思議・・・)に駆け寄り、最後のキスをします「愛している」といいながら、引き離され・・・その時、プレストンは合点の行かない表情と当然信じられないとう当惑した表情をします。そして、夫として、当然ですが、罪状を言われるまでは妻を助けようとします。これって感情じゃないん?この難しい感情については、ついつい頭の上を疑問符が飛び交うのでそれが気になると見ていられないかもしれません。いやぁ、こんな難しい役はやりがいあるでしょうが、設定に無理がありますから、本当に難しかったでしょうね。

いやいや・・・しかしです、その後主人公が自ら感情違反をし、おまけに自分が手に賭けてしまったパートリッジがメアリーに恋をしていたことや、自分自身もメアリーに惹かれて行くというドラマチックな設定もあり、色々と突っ込みどころ満載ではありますが、この作品はなんとも忘れられない作品です。

Emily Watson in Equilibrium













忘れてはいけない、ガンカタって・・・これがまた、みごとです。銃をただ撃つんじゃなくて、隙のない武術のカタを組み入れ敵がまったく動けないうちに右も左も後も前も斜め右も・・・あっと言う間にやっつけちゃう。すんごいです。へたっぴだと間違いなく自分を撃っちゃいそうな動きでね。。。(銃撃シーン集をYouTubeで見てみる。

Equilibrium 5


























クリスチャン・ベールもかっこよいのですが、この作品ではメアリー役のエミリー・ワトソンが印象深いですね。彼女の表情、目力がなんとも心に深く残っています。監督は「ウルトラヴァイオレット(2006)」のカート・ウィマーでした。彼にとっては監督2本目ですが、監督として名が売れたのはこれだね。

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Equilibrium Wallpaper





ところで、この本作の原題である“Equilibrium”(イクィリブリアムと発音)は均衡や心の平静などの意味があります。しかし、ご存知の邦題である“Rebellion”(リベリオン)は反乱という意味で、ある意味まったく正反対の意味のようですが。本作にはどの時点かで“Librium”(Equ=安定や均等などを表す。)というタイトルも付いていたようですので、ちゃんと原題に倣って考えられたタイトルなんですよね。たぶん・・・。



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